PROJECT STORY 「呼応」で築いた、新たなランドマーク

02PROJECT STORY

「呼応」で築いた、
新たなランドマーク

福岡の街を塗り替える巨大プロジェクト「天神ビッグバン」。
その象徴となるビル建設の裏側には、機械設備と電気設備の両輪で挑んだ技術者たちの唯一無二の連携がありました。
同じ会社だからこそ実現できた、クラフティアの強みの真髄とは。二人の工事所長による、未来につながる挑戦をご紹介します。

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MEMBER

三根 智幸

三根 智幸

福岡支社 空調管工事部 工事所長

2004年入社

空調や給排水などの機械設備全般の施工管理を統括。
1期工事から本プロジェクトを支え続ける。

室原 典靖

室原 典靖

福岡支社 電気工事部 工事所長

2006年入社

電気のスペシャリスト。
建物全体の電気工事一式の施工管理を担当。

STORY 01

福岡のこれからを担うプロジェクト

福岡市が推進する再開発プロジェクト「天神ビッグバン」。天神地区一帯の老朽化したビルを建て替え、次世代のワークプレイスを創出するこの巨大プロジェクトにおいて、対をなす形で象徴的な存在となる2棟のビルを建設する1期工事と2期工事。クラフティアにとってこのプロジェクトへの参画は、「福岡の街づくりをリードする」という自負を形にする、特別な使命を帯びていた。そこでタクトを振るったのが、工事所長の三根と室原だ。
福岡空港が至近にある天神地区の開発は、長年、航空法による厳しい高さ制限に縛られてきた。しかし、歴史的な決断により、それまで70m程度に抑えられていた空が、一気に100メートル規模へと緩和されたのだ。「当時はまさに時代の転換点でした。福岡の街の風景が一変していく。そんなはじまりの1期工事に副工事所長として携われたことに、技術者として大きな誇りを感じていました」と、三根は振り返る。そして2023年春、地下2階、地上18階、延べ床面積約6万3000平米という2期工事を、クラフティアは続けて受注。三根は工事所長を担うこととなった。そこは、クラフティアの本社ビルから窓越しに工事の進捗が見える、ある種の緊張感も伴っていた。

一方の室原は、2023年10月、九州外での16年にわたるキャリアを経て福岡へ転勤してきた直後に、同じく工事所長として2期工事へ合流した。「九州の勝手がわからない中での不安もありましたが、これほどの規模をやり遂げられれば大きな自信につながるなという期待が上回っていました」と室原は当時の心境を話す。
二人の役割は明確だ。三根は「機械設備」の責任者として空調や給排水などのシステムを統括し、室原は「電気設備」の責任者として建物全体の電気系統を制御する配線網を統括する。通常、機械設備と電気設備は別々の会社が請け負うことも少なくないが、今回はクラフティアがその両輪を担った。同じ社内で机を並べ、図面を突き合わせる。この「機械設備と電気設備の呼応」こそが、難解なプロジェクトを攻略する独自の武器となった。

STORY 02

専門性の壁を越え、逆境を打破する

2期工事における障壁は、着工前から立ちはだかっていたという。1期工事から続くプロジェクトの連続性を大切にしつつ、刻々と変化する社会情勢や経済環境に適応するため、より緻密な計画が求められたのだ。この難局を乗り越えるため、二人は「同じ会社」という強みを最大限に活用していくことになる。
機械設備と電気設備、それぞれの分野を活かして作業を振り分け、重複するコストを徹底的に削ぎ落としたのだ。「例えば、屋上に設置する大型の空調室外機。通常は1台ずつ搬入するのですが、今回は10台まとめてユニット化して搬入する工法を採用しました。機械設備の据付と同時に、電気設備が動力盤をあらかじめ設置し、配線まで仕上げられたからできたことです」と三根は言う。

これはまさに同じ会社でなければできない連携。現場のスピード感も上がり、労力を減らすことでコストを十分に抑えることに成功した。「他社同士で違う分野を担当する時、どうしてもコスト面などでお互いに譲れない主張が出てくるんですよ。ですが、私たちは一緒の会社ですから、トータルで自社に利益がでればいいという視点で、いい意味で妥協し、譲り合うことができたんです」と、室原は笑顔を見せる。
その呼応の精神は、着工前の半年間、連日にわたって行われた「図面検討」でも発揮された。設計図を実際の施工が可能なレベルまで落とし込むこの工程では、機械設備が収まらないといった物理的な問題が頻発する。三根が壁の位置や配管ルートの変更を提案すれば、それに対して室原が電気配線をうまく調整する。また、機械設備は後工程となる電気設備が工事をしやすいように先陣をきってレイアウトを工夫していく。他社同士なら、「そっちで何とかしてくれ」と平行線になりそうな場面も、二人は一つの机を囲んで「最適解」を模索し続けた。同じ目標を見据え、手を取り合う。「深い連携」が、収益性と工期の壁を、着実に、しなやかに打ち破っていったのだ。

STORY 03

次へつながる確かな価値として

2026年6月、2期工事はいよいよ竣工を迎える。1期・2期を通じたこの巨大プロジェクトへの参画は、単なる施工実績を超え、クラフティアという組織が提供できる価値を改めて世に届ける挑戦でもあった。
「1期工事での確かな実績があったからこそ、この2期工事も任せていただけた。さらに独自の強みを発揮できた2期工事の成功も必ず次につながっていくと確信しています。そのように、お客様に対して“クラフティアなら間違いない”という信頼をつなげたことが、何よりの価値だと感じています」と話す三根の表情からは、非常に大きな手応えが読み取れる。
室原は「経営」の視点からも、組織としての収穫に胸を張る。「機械設備と電気設備が密に連携することで、最大限の利益を確保する道筋を立てられました。この連携が、他社には真似できないクラフティア独自の大きな武器になると証明できたことは、会社にとってかけがえのない財産になるはずです」と語った。

それぞれが、それぞれの仕事を想う。互いの専門性を尊重しながら、一つの目標に向かって手を取り合う。その「呼応」が、現場に「盤石な品質」をもたらし、会社に「強固な収益性と組織力」を刻みつけた。二人が一丸となって磨き上げたこのメソッドは、これからのクラフティアを支える揺るぎない土台となるだろう。そして、福岡の経済を支えるだけでなく、災害対策にもなるなど、新たなインフラとなる建物に命を吹き込んだこのプロジェクトは、次なる現場への原動力となる。技術者たちの静かで熱い呼応が次の街に息づく時、そこにはまた、明るい未来が広がっていくはずだ。