生物多様性に関する取り組み
環境影響評価の実施
発電事業における大規模開発において、当社は法令に基づく環境アセスメントを適切に実施し、発電事業が自然環境や生物多様性に与える影響を事前に予測・評価しています。 工事中および供用開始後の事後調査についても特に重要視しております。環境保全が予測通りであるか科学的にモニタリングを実施し、その結果に基づいて対策を継続・改善することで、地域の生態系を確実に守り抜く体制を構築しています。
ケーススタディ
福島県郡山市における保全実績
福島県郡山市の太陽光発電事業(郡山熱海南太陽光発電所)では、環境影響評価法に基づき、希少動植物の保全措置とその効果検証(事後調査)を実施しました。以下はその具体的な成果の一例です。
事例1 猛禽類(フクロウ・オオタカ)の営巣環境の保全
食物連鎖の頂点に立つ猛禽類を守るため、事業地内の樹林を保全エリアとして残存させるとともに、フクロウに対しては巣箱の設置を行いました。
保全効果の検証
設置した巣箱において、2022年から2024年にかけて3年連続でフクロウの繁殖を確認しました 。また、オオタカについても工事期間中に巣立ちが確認されるなど、事業と繁殖活動の両立が図られています。
事例2 希少両生類(トウホクサンショウウオ等)の生息地創出 造成により消失する恐れがあった水辺環境に対し、代替となる池や湿地などの繁殖地を新たに整備し、工事前に個体の移設を行いました。
保全効果の検証
事後調査において、新たに整備した環境でトウホクサンショウウオの卵嚢や幼生が確認されました。また、アカハライモリやニホンアカガエルについても、移設先での定着と繁殖が継続的に確認されており、代償措置としての人工的な水辺環境が、地域の生態系ネットワークとして機能していることが実証されました。
事例3 希少植物(ヤナギヌカボ等)の移植と再生
改変区域に含まれていた希少植物については、表土ごと移植するなどの保全措置を講じました。保全効果の検証
移植した場所において、生育および結実が確認されています。また、周辺への種子の散布・定着も見られ、移植地を核とした個体群の維持が進んでいることが確認されました。
PDCAサイクルによる保全の確実性
当社は、PDCAサイクルのもと保全の確実性を高めています。
今後も、科学的データに基づいた誠実な環境保全活動を通じ、再生可能エネルギーの普及と生物多様性の確保の両立を目指します。
1.予測・評価
工事前の調査に基づき、影響を回避・低減する計画を策定。
2.保全措置
息地の迂回、代替環境の創出、移植・移設の実施。
3.事後調査
工事中・供用後にモニタリングを実施し、動植物の生息状況を確認。
4.検証・対応
専門家の助言も仰ぎながら、措置の効果を検証し、必要に応じて追加対策を検討。
地域連携と環境保全への取り組み
当社グループは鹿児島県霧島市と宮崎県都農町にバイオマス発電所を保有しており、事業活動を通じて地域環境の保全と生物多様性に及ぼす影響を軽減すること貢献することを目指しています。
1.未利用材(林地残材)の有効活用による森林環境の整備
発電燃料として、山林に放置されていた「林地残材」を積極的に活用しています。残材を搬出・利用することで、森林内に適切なスペースと光をもたらし、下草や多様な植物が育つ土壌環境を整えています。これにより、健全な森林サイクルを維持し、地域の豊かな生態系を守ることに寄与しています。
2.行政との連携による地域密着型の保全活動
地域に根差した活動を展開するため、霧島市や都農町と定期的な意見交換を行っています。地域の自然環境における課題を共有し、官民が連携して取り組むべき具体的な環境保全活動の検討を進めています。今後も自治体や地域社会との対話を重ね、実効性の高い取り組みへとつなげてまいります。

霧島木質発電(株)



(株)グリーンバイオマスファクトリー